日々の切れはし 〜50才からの目線〜

平穏で静かで小さな発見がある。一見何と言うことはないこんな日々を積み重ねると人生というタペストリーが織り上がる。小さな日々の切れはしを誠実に積み上げていくことこそが幸せ。そして幸せになるための工夫、幸せのための時間を確保するための効率化、努力を精一杯。

勝負

一瞬でついたと思われた。

 

 片や純血種のMダックス。猫はおろか犬とも本気でケンカしたことなどない。

散歩中ほかの犬に会うと吠えるだけ吠えて逃げてしまう。

 もう一方は、野良出身ネコ。野良で生まれ大ケガもして寒い冬を生き抜いた。

小さいけれどエサの取り合いやケンカもしてきただろう。

 

犬は、猫がいる2階の階段を何度も上りそのたびに家族に抱っこされて連れ戻されていた。

が、とうとう夫が「好きにさせよう」と階段を登ることを静観した。

階段を登り切った先に猫が座っている。犬が尻尾を振りながら近づく。

傍まで来たとき、「シャー」と猫が一喝した。

 

犬は何も言わず回れ右をして階段を下りた。

 

予想通り軍配は猫に上がった。

と思っていたが、翌日また犬が階段を登ろうとする。

今度も「シャー」と言われたが構わず登り切った。

猫が嫌がるので抱きかかえて階段を下りた。

 

今度は、猫が私について階段を下りてきた。

犬が飛び出して階段を登った。

同じ壇上に猫と犬が一緒になった。

犬は尻尾を振って近づく。

猫は階段を一気に駆け上がった。

 

また次の機会。

犬は階段を登り切った。

先にはさっきまで猫が遊んでいたボールだけが残っていた。

 

猫はどこかへ隠れたらしい。

 

最初の勝負で、子供に「野良のようであれ」と願ったが、

何度でも気にせず登る犬を見て、もしかしてこっちの方が人生勝ちかもと思い直してもみる。

 

人生の勝負は簡単につかないのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

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