日々の切れはし 〜50才からの目線〜

平穏で静かで小さな発見がある。一見何と言うことはないこんな日々を積み重ねると人生というタペストリーが織り上がる。小さな日々の切れはしを誠実に積み上げていくことこそが幸せ。そして幸せになるための工夫、幸せのための時間を確保するための効率化、努力を精一杯。

すずめ

 すずめが好きである。

小学生のときに「すずめ御殿」(だったかな)というノンフィクションを読んで、すずめは人に慣れることを知った。

ずっと好きだったが、最近「すずめ」関連事が相次いだ。

1つ、行きつけの美容室のお客さんがすずめを保護して飼っているとのこと、大きな風呂敷包みをもったお客さんと駅であった美容師さん。鳥かごを包んで一緒に職場に通勤中だそうだ。すずめが慣れすぎていないとドタバタするらしい。

1つ、この夏新調した半幅帯、その名は「伊達もの」。ふくら雀と笹の図柄。「お客様にお似合いになりますよ」と迷った挙句店員さんの一声で購入した。

1つ、ふくら雀の帯に合わせようと、すずめの帯留めを3つ連続で購入した。

「すずめの会合」、「竹にすずめ」、「ふくら雀」。

 

 そしてとうとう、すずめ自体が我が家にやってきた。

ホームセンターの駐車場で、飛べないすずめを拾った。私の手のひらにすぐ収まった。急いで動物病院につれていった(野生の鳥をみてくれるところだ)。

翼は何ともなくて、神経で飛べないらしい(私も獣医のはしくれなので、こんな素人みたいな記述はしたくないが、おそらく脳震盪のひどい奴だろうと判断する。)。治るなら1週間ほど。

餌も給仕用のスポイドも栄養剤もいただき(野生の鳥は無料でみてくれた獣医さんだ)世話をする。

1日目は栄養剤を無理やり7滴ずつ晩に飲ませただけ。

鳥はデリケートだから、一晩もたなかったら絶望的である。

朝を迎えるのが怖かった。そして生きていた。

すり餌を作って箱(獣医さんにもらった小さな段ボール箱)から出した。まず栄養剤を無理やり7滴飲ませた。

すり餌をスポイドで食べさせようとしたが、捕まえられると恐怖心が伝わってあまり食べない。ためしに親鳥がやるようにスポイドの先に餌をつけるとついばんだ。

残りの餌は指先であげた。これも親鳥のくちばしからもらうよに指先をつついて食べた。3回ほどすり餌を足した。いくらでも食べた。

次の日にはすり餌をもってくるだけでかご(次の日鳥かごを買った)から出てくるようになった。まだ飛べなくてちょんちょん新聞紙をひいた床の上を歩き回った。左の翼がたれ下がっていて気になった。飛べるようになるのかわからなかった。もし飛べなかったら飼う覚悟だった。

しかし、徐々に翼の位置が元通りになり飛べるようになってきた。

昨日、日にあてようと鳥かごを外に出したら、急に眼に光が宿り、外に出たがった。そして私に慣れていたのが、怖がるようになった。戻ったのだ。

 

そして今日、朝5時に鳥かごを外に出し、扉を開けた。数回鳥かごの上の部分にあたって出ようとしたが、すぐ扉から外に出て行った。

心配したよりも高く飛んで隣の畑へ消えていった。

 

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